2024/06/18 15:28

やまざき商店として、間借りの野菜販売をしつつ

遠方の方向けのお野菜の発送をぽつりぽつりとはじめています。

お送りした方へのメッセージを送るときには
「ぜひ糸島に遊びにきてください」
「一緒に畑に行きましょう」
とお声がけしています。

これは、私の大事にしている部分というか本来の目的であったりします。

実際にこちらにきて、畑で、間近で見て、触れて、生産地の空気感を感じてみてほしい。
そうすることで、頂くお野菜の味わい方が変わっていくというか
お野菜以外でも身の回りの小さなものごとへの感じ方も変化するように思うのです。

実際に遠くから来ていただくのはなかなか難しいかもしれませんが、
私が関わる糸島の農家さんたちそれぞれの人柄や畑の様子、自然環境など
何か少しでも、お野菜をお送りする皆さんに身近に感じてもらえたらと思い
毎月畑のお便りとしてお届けすることにしました。

もしよろしければ、今後お付き合いください。

vol.1|5月下旬のお便り


雨、曇り、雨、、。

今年の糸島の春は天候が不安定で、
日照不足や急な温度差など
野菜の生育にとても影響が出てしまいました。

春キャベツなどの春野菜はもちろん、
順調に生育していたものが急にとう立ち(花を咲かせ始めること)して収穫を断念したり、
訳あり品になってしまったり。
夏野菜の苗作りも昨年より難しい状況のようです。

皆さんの地域の天候はいかがでしょうか?
野菜価格の高騰も心配ですよね。

農薬や化学肥料に頼らないで作物を育てることは
この天候の中より一層大変で、収穫できた作物の貴重さを感じます。

「これまでの経験のみでは無理。今の瞬間を見極めないといけない。
予期していない事ばかり起きるから、
天候と目の前の作物の状況を見て、予想して対応する。
そうしてなんとか乗り切っていくしかないなぁと。」

「農薬に頼ることは簡単だけれど、それはその場しのぎだから。
他の生態系や土の微生物にも影響が出てしまう。
土壌環境を改善していくことが、
自分たちの農業で大切にしたいこと。
美味しく安心な野菜を育てるためにもね。
大変でもそこは譲れないところ。」

農家さんたちとのやりとりのなかで、
心の奥に響く言葉にたくさん出会います。

これまでの春が、もう別物になってしまった。
皆さんそのことを日々身体で感じています。

厳しい環境の変化に向き合いながら、
作物や天候と対話しながら育て上げ
自然相手で上手くいかないことが多くとも
美味しさと安心を届けようと奮闘する姿は
心からかっこ良いなぁと
その信念のままにできるだけ続けていってほしいなと思います。


食べて応援しつつ、皆さんに実りを届けつつ、
ほかにも何か私に出来ることは何かないかな…
見つけていきたいなと考えている、
5月の今日この頃です。


2024/5月のある日